温度管理は、一定に保つだけではありません。
時間と温度を合わせて管理しなければならないケースもあります。例えば食品の場合、加熱と冷却を行う場合です。ある物質の温度を基準値に到達させるための作業では、そこに至るまでに時間も重要です。
温度と時間の掛け算が、最終的に食品に与える影響になります。食品の加熱は、しっかりと火を通して表面や内部にいる細菌を死滅させるために行われます。温度が達しただけではなく、その状態を何分維持したかで、内部の状態は変わってきます。その間の温度のふらつくがあるようなら、不完全な状態と考えた方が良いでしょう。
つまり到達温度よりも変化を気にする必要があると言うことです。温度管理で最も難しいのが冷却です。規定の時間内に温度を下げなければいけないため、かなりの労力を必要とします。冷却が適切に行われないと、十分に冷却された後も細菌が生存している恐れがあります。この状態で加熱しても、死滅させることが難しく、廃棄するしかなくなります。そのため冷却は、いろいろと対策が必要となります。温度管理で重要なことは、変化の全てを記録しておかなければならないことです。後からでも確認できる状態にしておかなければ、何か起こった時に確認することができません。これらの方法や基準を手順として文書化しておくことで、適切に運用することができます、何らかの改善が必要なことが発生したら、手順の改訂を行って記録に残しておきます。