海上輸送は輸送コストを抑えることができるメリットがありますが、輸送する商品が青果物の場合には途中で腐敗してしまうのではないか、鮮度が大きく低下してしまうのではないか、いろいろな不安および疑問が生じてしまいます。
青果物は収穫したときから劣化が始まるといわれており、劣化をなるべく最小限に抑える工夫が重要なポイントになってきます。海上輸送の場合は、日数が多くかかる関係からも青果物の輸送には不向きなどといわれていた時代がありましたが、温度管理が可能なリーファーコンテナやCAコンテナを使うことで鮮度を保つことができるといいます。
CAコンテナは、リーファーコンテナに分類が行われているもので、リーファーコンテナは温度管理のみであるのに対してCAコンテナは温度管理と空気コントロールができるなどの違いがあります。
青果物は収穫しても呼吸をし続けているといわれており、冷蔵庫の野菜室で保存している場合もつねに生きた状態を保ちます。呼吸をするためには完全に密封の状態ではなく空気の流れがある方が良いわけですが、呼吸をすることで内部にある糖分を使うため、品質が低下しやすくなります。CAコンテナのように庫内の空気成分のコントロールができる空間は、内部に窒素ガスを送り酸素を排出する機能があるので、青果物は仮眠状態に入ることになる、これにより内部の糖分を使わなくなるので、品質低下を抑えることができるわけです。温度管理だけでなく、このような機能を持つコンテナもあることを覚えておくと良いでしょう。