HACCPの考え方を取り入れようとすると、工程を明確にする必要がでてきます。
これは自分が行っていることについて、しっかりと理解することとそこに関わる人で共通理解を促す効果があります。普段実施していることだからこそ、わかっているつもりですが、実際には細かい部分があやふやなことがあります。またみんな同じつもりで実施していたことが、実際には勘違いしていたと言うことが判明することもあって、思い込みの怖さを知ることになります。このようなギャップがハザードの引き金となって食中毒や異物混入などにつながることになるかもしれません。
HACCPでは、作っている商品についての情報を整理します。注意が必要なところや取り扱いの注意事項などを書き出します。その上で実施している作業を明確にします。流れだけではなく、どうしたら次の工程に進めるかも明確にする必要があります。HACCPでは、そこまでで終わりにせず、実際の現場で確認することも求めています。
作り上げた工程が実際とずれていたら意味がありません。また違いがあるようならそこが修正点と言えます。思っていることができていないのはリスクにしかなりません。工程が実際の作業と一致したら、その中から特に注意が必要な工程を探します。そこだけを重点的に監視すれば、不良を見つけ出すことが可能です。注意すべきところが明確になれば、そもそもの不良を減らすことが可能になります。これが見える化の目的です。