日本だけでなく世界中で製造した食品や原材料の国際化が進み、様々な国の食品が輸出入されるようになりました。
ほとんどの国では、食品を製造し最終工程として出荷する前にランダムに抜き取って安全性を検査する手法が一般的で、抜き取り検査で異物が混入していたり問題があった場合には、問題があった前後の食品を一定数破棄し、消費者の手元に届かないようにする方法を採用しています。大量に製造している場合には一つずつ検査するわけにもいかず、効率的な方法ではありますが、時には抜き取り検査をすり抜けてしまう場合もあり、回収にもコストがかかることもデメリットとしてあげられているようです。
最終工程でのチェックの為、異物がどこで混入したかはっきり特定することができず、再発防止策も具体的に取りにくいといった声も上がっています。そんな中、世界的にも取り上げられるようになったのはHACCPによる食品製造の管理システムです。HACCPは最終工程だけでなく工程ごとに問題点を見つけ出し、重点的に管理していく方法で原材料の仕入れや保管方法、食材の切断方法や味付け方法といった調理工程も一つ一つ管理していくことでより高い安全性を確保しながら製造していくことができます。HACCPの方法は従来よりも安全に食品を製造することができることから、海外に食品を輸出する場合にHACCPの認証がないと食品によっては受け入れてもらえない国も増えてきています。